アジフライカンパニー KADOYA - 角屋食品

【江原道民日報】報道記事全文【日本語訳】

「産前産後・育児休暇の取得、積極的に進め、愛社心より高まる」

「女性が働きやすい企業」認証、角屋食品

 

インタビュー 代表取締役 角谷直樹

鳥取県境港市に所在する角屋食品は、年間売上が32000万円規模の中小企業で、主婦などの女性職員の作業環境の改善により地域社会と共存する代表的な企業として取り上げられる。

 

海と接している地域的特徴をいかして、主に「あじフライ」を生産している。20163月、鳥取県が認証した「女性が働きやすい企業」として選定されたことに続き、昨年は鳥取県知事が授与する優秀企業として表彰された。

 

同社代表取締役の角谷直樹氏は大学卒業後、東京に本社のある大手企業で経歴を積み、小都市である地元境港に戻り、2015年から父の後を継いで会社を経営している。代表になってから最初に取り組んだのが女性の勤務環境改善だ。当時は職員全体38人のうち、女性職員が多くの割合を占めていた。女性のための勤務環境改善の一歩は、トイレの施設を現代式に変えることと、パートタイマーとして勤務している女性職員の報酬条件を正規職員に準ずる処遇に引き上げた事だった。また出産・育児期の職員において産前・産後・育児休業の取得を積極的に進め、休職期間を終えて仕事に復帰してからも不当な処遇がないようにした。代表は「このような社風が定着して退職者が減り、愛社精神も高くなった」と評価した。

 

-女性が働きやすい企業として認証を受けたが、その訳は?

:女性職員が多くの割合を占めている企業の特性から、女性職員が職場に対するやりがいを感じることが会社の成長に繋がると思った。何より、制度上規定された産前休暇(4週),産後休暇(8週)、育児休業(16ヶ月間)の休暇を自由に使うように誘導した。女性職員が働きやすい社内の雰囲気を作り、職員における出生率も日本全体や鳥取県より高い平均2人前後に達している。

 

-女性を優待する経営方法が企業の収益や生産性を低下させるという心配はなかったか?

:若年層の人口が大幅に減り、高年層が増えている地方都市の実情に合わせた効率的な人材運営にはいつも悩んでいた。女性・障がい者・高齢者のような社会的に弱い立場の方々の雇用は収益性だけでなく地域社会と共に成長していかなければならない企業の社会的責任と関係がある。職場の雰囲気を改善することで退職者が減り、長期勤務者が増え、品質向上と生産性の面で良い効果を上げたと思っている。また企業も地域社会のコミュニティを形成する中核的な役割を担わなければならないと考えている。このため、職員が仕事と家庭をバランス良く生活できるような勤務環境を提供することに努力している。